築20年のご実家をリノベーション。世田谷区のS様邸。
「TOYO KITCHEN STYLE」のスタイリッシュなキッチンを主役に据えた、佇まいの美しい、素敵なお住まいとなりました。
リノベーションに至るまでのストーリーを、少しご紹介しますね。
3階建ての大きなお住まいに一人住まいをされていたS様のお母さま。
S様ファミリーとお母さまは同居を選択され、1階にお母さま、2.3階にS様ファミリーが住むことになりました。
私は、2.3階のS様ファミリーのリノベをお手伝い!
階段がお家の真ん中にあるのが特徴のお建物。工事をする前は、階段と廊下で空間は二分され、「和室側」と「居間側」と完全に別れていました。
空間をつなげて、2階は広々としたLDKへ。
リノベをする際に外せなかったのは「家族の気配を感じ、見守る間取りにする」こと。オープンキッチンは奥様の希望でした。
しかし、一般的な幅2550のキッチンを据えたオープンキッチンにするには、どのように配置しても空間の幅が足りない。加えて、排水位置の関係や勾配の確保、下階へ住むお母様への工事中の影響も配慮して、当初は壁付のL型キッチン案をご提示しました。
一旦は「仕方ない」と受け入れられましたが、奥様の表情は晴れません。
奥様の気持ちをどうにか叶えられないかと設計士と何度もリプランし、たどりついたのが流しとIHをセパレートにした2列型キッチンでした。
空間に目線が向けることができて、壁に向かって集中することもできて・・
何よりキッチン周りにスペースが十分取ることができたので、人が自然と集まってきやすいキッチンになりました。
お子さんが3人いらっしゃる賑やかなS様邸にはぴったりな配置になったと感じます。
リビングはこのような内装です。ダークグレーのエコカラットでかっこよく!
窓には二重サッシを取り付けて温度のバリアフリーを。築年数が深い建物ほど窓ガラスが薄く、外の温度を内側へ伝えやすいため、窓のケアは重要です。二重サッシは枠をホワイトにすると内装と馴染んでほとんど存在を感じさせません!おすすめ^^
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リノベーションといえば、壁を取り払って広い空間にする事例がとても多いですが、壁を取ると、空気の流れが変わるもの。
S様邸も2階が大空間になったので、3階−2階−1階への空気の巡りが以前よりも激しくなることが考えられました。
3階の階段上には建具を新設。
風を通したい春秋は開けて、冷暖房を使う季節には閉めて、空気の流れを調節することができます。
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お母さまの一人住まいだったお建物が、5人家族のS様ファミリーのご同居により賑やかに生まれ変わりました。
「素晴らしい家になりました。あなたのおかげです」と竣工後にいただいたメールにそっと書いてくださったS様。その言葉は私の宝物です。
竣工してから少し時間が経っていますが「今でも快適に暮らしています!」と奥様より。本当に、涙が出るくらい嬉しいお言葉です。
1世帯→2世帯へ変わると水道メーターの入れ替え、電気メーターの増設などライフラインから検討し直す必要があります。それが叶う場合もあれば、難しい場合もあります。
ですが、
「建物をポテンシャルを最大限に活かすこと」
「既存に向き合いながら、新しい家族の在り方、自分の在り方を考えること」
それがリノベーションの醍醐味であり面白さだと私は思います。
新築とは違う「制限のある中」で一番いいと思うパフォーマンスを、お客様と一緒に考える。
既存があるから生まれるアイディアって「自分探し」にも似ています。
新築とは違う独特の味わいがあるから私はリノベーションが個人的にとても好きなのです。
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− Thanks! −
こちらは会社員時代に営業として携わったご案件。掲載にOKをくださったS様、ありがとうございます。
設計・施工は私の大好きな古巣、旭化成リフォーム。設計や内装カラーは設計士や社内のコーディネーターさんがされました。
私は、案件が生まれた時から竣工までを見届ける営業の立ち位置。
お客様とダイレクトに話し、設計や工事とコミニュケーションし、建物を作っていく中心の役割を担いました。
素敵な建物に仕上がったのは、全員のパフォーマンスのお陰です。
私にこのような経験をさせてくれた全ての方に、心から感謝しています。