Story05 受け継がれる住まい 祖父母の住まいをリノベーション ― 目黒区K様邸

築25年を迎えるお建物。
おじい様おばあ様の住まいをリノベーションされた目黒区のK様の事例をご紹介いたします。

しばらく空き家になっていた住戸はおじい様おばあ様の持ち物がたくさんある状況でした。また、人が住まなくなると、家具も物も内装も、どうしても傷んだり元気がない状態になります。

そこからリノベーションまでの道のりは何段階も乗り越えなければならないことがありますが、新しいご生活に向けて、一つ一つのことを丁寧に、楽しくお決めいただいたような印象でした。

このようなお住まいになりました^^

施工後内装
タイルで天板を作ったキッチンのカウンターが主役のLDK!

食を生み出す場所に、自然と家族が集う素敵な空間になりました。

キッチンカウンター
タイル好きの私としても、羨ましすぎるカウンター!

リノベーションに至るまでのストーリーをもう少しご紹介しますね。

K様ご夫婦は20代。
お二人とも可愛らしくて、瑞々しいお客様だなぁと感じました。

こちらの計画が進む前に、私はK様のお父様所有の建物の修繕、賃貸室のリフォーム等、約5年にわたって度々工事のお手伝いをさせていただいていました。
お父様は、建物、住まい、賃貸に住まわれる方々へのフォローも大変素晴らしく、建物を愛情深く大切にされていました。長くお仕事をさせていただいておりましたので、今回のご計画をお聞きした時も、お手伝いできることが本当に嬉しかったです。

工事に際しては少し難しい部分もありました。
マンションの3階部分で、構造的に、水回りの移動をする場合には下階の方のお部屋に入って、天井をあけて、経路移動をする必要があり、それは現実的な施工ではありませんでした。

ですので、基本的にはキッチンの位置をはじめ洗面所やお手洗い、水回りの位置は変えずに施工をすることに。・・とはいうものの、

オープンキッチンにしたいですよね。
壁の位置を変えると、大きな空間のLDKになることが分かっていて、その図面を見ていたら、窓の方を見て、リビングの方を見て、お料理したいって・・全員思うと思います。

ということで、空間を視線を向けることができるよう、キッチンカウンターを作ることになりました。

キッチンメーカーのLIXILさんではちょうど良い仕様が無く、(カウンターだけ、は作れなかったんですよね)

このキッチンカウンターは実は造作をしています。
LIXILのキッチン面材と色が合うよう、無数の面材サンプルの中からピッタリの鏡面ホワイトを選び、引き出しのライン取っ手もキッチンのデザインに合うように選びました。

横から見たキッチンの様子
斜めから見たキッチンカウンター

空間に目を向けると、奥の方は実はもう一つお部屋がありましたが、今回の工事でつなげて広くしています!

キッチンから見た部屋全体
とっても広々としたLDK!

窓の方には観葉植物を置かれるイメージが元々あり、タイルを敷き込むことに。
水やりとか床がタイルだとお世話しやすいですよね。

窓際のタイル
部屋から見た桜並木
窓の外には目線の位置に桜並木が・・!
桜と同じ目線で過ごせるLDKなんて素敵・・

空間の方に話を戻しますと、床材は挽板(ひきいた)フローリングにしています。無垢のような表情のある床材です。

一般的なフローリングは薄いくぺらっとした突板(つきいた)と呼ばれる木を合板に貼っていて、摩耗するとはがれやすい性質がありますが、挽板は1mm以上の厚みの板が合板に貼られていているので、ぺらっとはがれてくる、ということはまずありません。

厚みがあるので木らしい質感を素足からも感じていただけます^^見た目の木の表情の出方といい、とても気持ちの良い素材。

色味は落ち着いた少し赤みのあるチェリーを選ばれました。20~30代前半のお客様ですと、アッシュ系や白っぽいオークなどが主流かなーと感じますがチェリー材を選ばれた時は、個人的に、勝手に、とても感動してしまいました^^
落ち着きと上質感のあるインテリアになりますよね。

キッチン全体
白が映えます^^

収納もたくさん・・!日用品、食材、たくさんストックできますね。

収納

このご案件を進めて行く中で、とても素晴らしいなあと感じたのは、おじい様おばあ様が住まわれたこのお家を、K様ご夫婦(この時はまだご婚約中だったかと・・)が心の中でとても大切に扱われているというのが会話の端々から感じられたことです。

その上で、ご自身たちしたいこと、空間から叶えたいライフスタイル等もしっかり伝えて下さって、とても心が温まる思いで私も進めさせていただきました。

正面から見たキッチン全体

工事から少し時間が経ち、家具が入ったお写真をシェアしていただきました!

家具が入った後の部屋

ご入居後すぐのお写真とのことです。無垢天板のテーブル、かわいらしい照明など、楽しく選ばれていたご様子は、内装の打ち合わせ中にもたびたび伺えました。

大きな家具(テーブルやソファ)は質の良い物を、小物は可愛らしく愛着を感じる物を。選ぶ基準をしっかり据えていたなぁ・・と思い出されます。

ダイニングテーブル
こちらはお花見パーティ用の配置とのこと!
満開の桜並木
桜をすぐ上から眺めるって・・贅沢すぎます><

つい最近(2022年12月)ソファを新調されたとのご連絡が!そのお写真もシェアしてくださいました^^

新しいソファが入った部屋
空間とのバランスが最高にピッタリ!

お子様がちょこんと写っているのがまた・・!
お子様ともリビング時間が楽しめるように、優しい雰囲気で、メンテナンスもしやすいソファを選ばれたそうです。

リノベーションした直後と今とでは、K様ご自身も価値観や人生観など、すこしずつ変化があったのだと想像しますし、今もとっても幸せなのだと、柔らかい雰囲気がお写真からも感じられました。

家はリノベした直後、新築した直後がもちろん「一番きれい」です。
でもその時が「一番最高」ではない。時間が経っても「今が最高」と思い続けられるかが大切で、そう思い続けられる家を、これからもご提供したいなあと心から思います。

− Thanks! −

こちらは会社員時代に営業として携わった事例です。掲載にOKをくださったK様、本当にありがとうございます。

工事から数年経っておりますが、今もとてもしあわせに、お住まいをK様らしく育てられている様子がコミュニケーションの中から伺えました。

幸せな今の一端を垣間見られたこと、何よりうれしく思っています。
K様、ありがとうございました~^^!